「差し出がましい」の意味・使い方と例文

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「差し出がましい」の意味

「差し出がましい」とは「出しゃばって、余計なことをする」という意味です。本来であれば自分が口を出すようなことではない出来事に対して、進言をしたり手を貸したりすることについて使われます。「差し出がましい」という言葉に良い意味はなく、自分や他人に対しての非難として使われます。

「差し出がましい」とは「人の前に出る」「目立つ」という意味を持つ「差し出る」が語源になっています。「がましい」とは「押しつけがましい」などにも使われる「~のような」という意味です。「差し出る」と「がましい」を合わせて「まるで人の前に出るような、出しゃばるような」となります。

「差し出がましい」の使い方

自分の行いについて「差し出がましい」を使う場合

目上の人や、自分の実力よりも高い技術やスキルを持つ人に、自分が注意を促したり手伝ったりする場合に「差し出がましいようですが」という言葉を添えます。また、相手にとって不要かもしれない物事について口や手を出すときにも「差し出がましいかとは思いましたが」という言葉を添えることがあります。

自分以外の人の行いについて使う「差し出がましい」

自分以外の人が出しゃばっていたり、余計なことをしていたりした場合には「差し出がましい人」「差し出がましいことをする」などという言葉でその人の行いを表すことができます。差し出がましい行いをした本人に対して「あなたの行いは差し出がましい」などと使うこともできますし、第三者へ「あの人は差し出がましいことをする」などと使うことも可能です。

「差し出がましい」の類語

「おこがましい」

「差し出がましい」と似た言葉に「おこがましい」というものがあります。「おこがましい」とは「身分に合ってない、身の程知らず」という意味です。「差し出がましい」とはほぼ同義として捉えられます。

「差し出がましい」と「おこがましい」の違いは「”おこがましい”は自分に対してのみ使う」ということです。「差し出がましい」のように、自分以外の人の行動について「おこがましい」を使うことはありません。「自分以外の人が出しゃばっている様子、余計なことをしている様子」は「差し出がましい」を使い、自分の分部相応な言動については「差し出がましい」または「おこがましい」を使います。

「図々しい」

日常でも頻繁に耳にする「図々しい」という言葉も「差し出がましい」と似た意味を持っています。「図々しい」とは「人に迷惑をかけても平気でいる様子」です。相手や周囲の人のことを考えず、自分の都合や気持ちだけを優先して振る舞う人のことを指しています。

一見「差し出がましい」とは意味が違うようにも取れますが「差し出がましい行為」は、場合や相手によっては、その言動によって不快な思いをして迷惑をする人が出ることもあります。そう考えると「差し出がましい」と「図々しい」は似た意味を持っている言葉と言えるでしょう。

「お節介」

「お節介」とは「相手が求めていないことを自分の判断だけで押しつける様子」です。相手がそれを望んでいる、いないを考慮せず自分の思い込みだけで行動や発言に映す様子を表します。

「差し出がましい」の意味にある「出しゃばる」という部分が「お節介」と非常に似ていることから「差し出がましい」の言い換えとして「お節介」も使われています。

「老婆心ながら」

「差し出がましい」を自分の行為について使う場合の類語として「老婆心(ろうばしん)ながら」があります。「老婆心ながら」とは「余計なことでしょうが」「要らない世話でしょうが」というへり下りの表現です。相手に対して世話好きの老婆のように接してしまう、という比喩表現として知られています。

「老婆心ながら」という言葉を自分以外の人に使うことはなく、自分の言動のみに使われます。「老婆心ながら、もう少し慎重になられた方が良いかと存じます」など「差し出がましいようですが」と同じ使い方が可能です。

「僭越ながら」

スピーチなどでよく使われている「僭越ながら」という言葉も「差し出がましい」の類語として使うことができます。「僭越ながら」とは「立場をわきまえずに」「出過ぎた真似をする」という意味です。スピーチだけでなく、ビジネスの場や改まった場などで日常的に使うことができます。

「差し出がましい」との違いは「僭越ながら」という言葉は目上の人にしか使わないということと、自分の行いについてしか使わないということです。相手が目上の方で、立場が下の自分が出しゃばるような思いを持ったときに「僭越ながら申し上げます」などとして、自分の行為について詫びるニュアンスを持っています。

「差し出がましい」の例文

  • 「差し出がましいようですが、この数値は誤りではありませんでしょうか」
  • 「差し出がましい真似をして申し訳ございません」
  • 「彼は熱心だが、時々差し出がましいことを言う」
  • 「あなたの言い方は差し出がましい」
  • 「差し出がましいかとは思いましたが、念のため資料を作成して参りました」
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