「しかしながら」の意味・使い方と例文

スポンサードリンク

「しかしながら」の意味

「しかしながら」には主に2つの意味があります。

接続詞としての「しかしながら」の意味

「しかしながら」を接続詞として使った場合の意味は「だけど」「でも」など「しかし」と同じ意味、もしくは「そうは言っても」「それはそうだけど」という意味があります。「しかし」という言葉は接続詞として頻繁に使われていますが「しかしながら」もほとんど意味自体に変わりはありません。

「しかしながら」という言葉を接続詞にする場合は、単純な「しかし」という意味を伝えたい場合と「そう言うが、でも」とそこからさらに何か付け加えたい感情を持っている場合があります。

また、見方によっては「しかし」という言葉をもっとフォーマルな表現にしたい場合に「しかしながら」が使われるという面もあります。「しかし」と言うよりも「しかしながら」と言った方が言葉自体に重みが出やすく、フォーマルな場面でも言葉が浮きません。

副詞としての「しかしがなら」の意味

一方で副詞として使われる「しかしながら」には「そのまま」「現状と変わらない」という意味を持っています。「君はしかしながらいつまでも若いね」「この件はしかしながら様子見というところかな」などです。

しかし、副詞としての「しかしながら」は日常の会話ではさほど使われることが多くはありません。相手が使った「しかしながら」の意味が接続詞なのか副詞なのかを確かめたいときは、相手の使った「しかしながら」を「しかし」と変換してみて、違和感があるかどうかで判断すると良いでしょう。

「しかし」に置き換えて違和感がなければ、その「しかしながら」は接続詞として使われていますし、違和感があれば副詞の役割で使われていることがわかります。

「しかしながら」の漢字

「しかしながら」という言葉を文字にすると「然しながら」または「然し乍ら」となります。手紙や一般的な文章では、ほとんどが平仮名で書かれていますが、古い本などでは漢字で書かれていることもあります。これは日本の古い仮名遣いなので、現代ではほとんど使われていません。

「しかしながら」の使い方

「しかしながら」を目上の方へ使う

「しかしながら」という言葉は、少し固い印象を持つ言葉です。日本で古くから使われている表現なので、目上の方に使っても失礼になるということはありません。ただし「しかしながら」を接続詞として使う場合、その多くは「しかしながら」を使う前の言葉や意見を一部、あるいは全部否定する言葉です。「しかしながら」を使って、誰の言葉を、誰の意見や考えを否定するのかという部分は慎重に判断しましょう。

目上の方の言葉や意見を否定する意味で使う「しかしながら」なのであれば「生意気を言うようですが、しかしながら…」「失礼を承知で申し上げます、しかしながら…」など、相手の気持ちを慮る言葉と一緒に使うのがマナーです。

「しかしながら」を同僚や部下に使う

「しかしながら」という言葉は、自分と同等の方や目下の方に使っても問題ありません。ただし、自分と同等または目下の方に対して「しかしながら」と言うと、言葉に少し圧が出やすくなります。

相手に対して「でも」「しかし」など普段良く使う接続詞を用いて話をする分には、相手も違和感を覚えにくいものですが「しかしながら」という言葉になると、言葉の重みを話し手からの圧と感じる方も多いものです。

その圧が話し手の真意であれば問題ありませんが、そうでないのであれば別の接続詞を用いた方が良いでしょう。

「しかしながら」の類語

「そうではありますが」

「しかしながら」という言葉は、やや固い印象があるため場面によっては使うことに抵抗を感じる場合があります。そんなときは「そうではありますが」を使ってみましょう。「そうではありますが」という言葉は、相手の言うことを完全に否定せず、それでいて相反する意見を言うときに使います。

「○○様のご心配はごもっともです、そうではありますが…」などとすれば、相手に対して強く否定するニュアンスも出にくくなります。

「ですが」

「しかしながら」と同じで、相手の言葉や意見の一部、または全部を否定する表現に「ですが」があります。「ですが」という言葉は日常的にも良く使われているので、言いやすく、言われた方も「ですが」という言葉に固執しにくいと言えます。

「ありがとうございます、ですが私にはまだ早いかと存じます」「おっしゃる通りです、ですが準備が必要です」など、さりげなく使いやすいという特徴もあります。

しかし「ですが」という言葉は「そうではありますが」という言葉の略としての意味もあります。目上の方などに使うと少しぞんざいで生意気な印象を持たれることもありますので、あまり頻繁には使わない方が良いでしょう。

「しかしながら」の例文

  • 「承知いたしました、しかしながらこの件はもう少し詰めておいた方が良いかと存じます」
  • 「おっしゃる通りです、しかしながらこの件は以前も問題になっています」
  • 「業績は伸びています、しかしながら昨年比で見るとさほど伸びているとは言えません」
  • 「反対はごもっともだ、しかしながらまずは試してみるというやり方もあるだろう」
  • 「君の言うことは良くわかる、しかしながらやらないというわけにもいかない」
サブコンテンツ

このページの先頭へ